しろきです、
ある日、珍しく父から電話があった
「悪いけど、俺の部屋を片付けてくれんね。暇な時でいいから。」
「あ、いいよ!了解!」
さすがにこの電話には驚いた。
父は今年85歳。
物のない時代に生きてきて、まじめ一辺倒で家族のために働いてきた九州男児。
もともとキッチンにはビールを取りに行くくらいしか入ったことないし、
とにかく物を捨てることが苦手だ。
本1冊、傘一本もなかなか思うように捨てさせてくれない父に母はいつもぼやいていたくらいだ。
そんな父から、片付けを要請されるなんて。
3年ほど前から足が思うように動かず、今も家で必死で動いている。
自分のお気に入りの部屋が2階にあるため、ご飯が済むと時間はかかるけど、なんとか頑張って2階へ上がる。
降りるのもこちらが怖くなるが、動かないなりに慎重にいつも上り下りしてる。運動にもなってるかも。
読書や油絵を描くこと、クラシック音楽を聴くことが趣味の父。
油絵の道具が山ほどある。
初に私が片付けに入った。
出るは出るは、固まった絵の具や、訳の分からない電気コード。探ってたら、私の赤ちゃんの時の写真や
父や母の若かりし頃の写真やネガも大量に出てきた。
懐かしかったりビックリしたり。父もそんな私を見ながら、懐かしがっていた。
過去を振り返っても仕方ないけど、こんな時間を持てたことは、なんともありがたいことだ。
まだまだ終わりそうもないけど、早くすっきりさせて、今度は父がもっと生活しやすいように、
できればおしゃれに模様替えしてあげたいな。
さ、今日も一日、がんばるぞっ!